バリ島の狂犬病について、インターネットで調べると少し古い情報が出てきます。
過去にパンデミックとは言わないまでも確かに一気に狂犬病が広がった時期がありましたが、現在では州政府の方針のおかげで、狂犬病は激減しています。
その州政府の方針には賛否はありますが、観光客としては現在の方が安心して旅行はできるようになっています。
2024年追記:久しぶりにバリ島に行ったら野良犬が2015年以前の量まで復活していました。この記事は2019年当時の状況として残しておきますが、これから行かれる方の参考にはならないので注意してください。
経緯:2008~2011年に狂犬病が多発
バリ島にはもともとは狂犬病自体がありませんでした。つまり島に狂犬病を保有する動物がいなかったのです。
しかし2008年に初めて狂犬病による死亡者が確認されると瞬く間に犠牲者が増えていき、死者は2008年~2011年までの間だけでも150人にもなりました。
狂犬病が一気に増えた理由として、バリ島ではもともと文化的に犬との関係が深く、当時のバリ島には40万頭もの野良犬がいたことが大きいと考えられます。
そして2012年ぐらいまで狂犬病が原因かはわかりませんが、観光客が伸び悩むという事態に陥りました。
対策:州政府の野良犬全滅作戦
2015年、当時の州知事であるマデ・パスティカ氏が「犬を見つけたらブッ〇せ」との号令を出しました。
きっかけは2015年にオーストラリア人の少女がクタビーチで犬に噛まれたことでした。
幸い女の子は軽傷、噛んだ犬も狂犬病のワクチンの接種を受けていたため大事には至りませんでしたが、観光地としてのイメージの問題もあり、この判断に踏み切ったのだと思います。
ただ40万頭のうち20万頭の犬たちには狂犬病のワクチンを打ち終えていたということです。
ともかくそんなわけで警察による野良犬(と放し飼いの飼い犬)の駆除作戦は盛大に行われ、少なくとも南部のクタやレギャンといった地域ではめったに野良犬を見かけることはなくなりました。
当時の様子は「バリ島 犬 駆除」あたりで検索すれば画像や動画が見つかります。(犬好きの方は見ないほうがいいと思いますけど。)
この駆除作戦は犬好きの人々からは強烈なバッシングにあっていますが、観光客という立場で言えば懸念が一つ減ったおかげで旅行しやすくなったのは確かかと思います。(日本も過去に同じことやってますし。)
ちなみに現地人の友人曰く「去年と今年はバリ島の狂犬病は0ダヨ!!」とのことです。本当かどうかは定かではありませんが。
外部ページ:野良犬「見つけたら殺せ」 バリ島で狂犬病対策、批判も|朝日デジタル
現在:残っている犬やサル、猫には注意
駆除作戦が実行されたとはいえ、いまだにバリ島内には野良犬は残っています。
また狂犬病の媒介者は犬だけでなく、猫、サル、こうもり、イタチなど多岐にわたります。
バリ島ではモンキーフォレストや各種寺院などでサルが大量に暮らしており、人との距離も近いため、これらに噛まれないように注意することも大事です。
まとめ
以上がバリ島の狂犬病の現状でした。まとめると以下のような感じになります。
・バリでは2008~2011年ごろは圧倒的に狂犬病が蔓延していた。
・2015年から野良犬の大量駆除が行われた(現在も行われている?)。
・犬以外も狂犬病を持っているので、ワクチンは受けて行った方がいい。特にウブドはサルが多い。
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